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マクロミルのTOB買付期間が延長された。その理由は?
以前紹介したマクロミルのTOB<https://www.env-economics.com/macromill-tob/>買付期間が2024年12月26日→2025年1月17日までに延長されました。理由は、買い手であるCVCキャピタルパートナー系のTJ1の買付価格1,150円よりも高い株価(2024年12月30日終値1,225円)で推移しているからです。TOB発表後に香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメントが7%以上の株式を新規で購入したことにより、マクロミルの株価はTOB価格の1,150円を上回る1,200円超で推移しているのです。この状況下でTOBへの応募が見込めないと判断されたため、買付期間の延長が決定されました。
投資家が取るべき選択肢は?
以前”マクロミルがTOBに投資家向けに対処法含めて徹底解説”で、マクロミルの株主が取ることのできる選択肢は①TOBに応じる②市場で売却③そのまま保有する、の3つであり、1,200円以上の株価で推移する状況下では、私は②市場で売却する、と述べていました。実際はTOB発表後に私はマクロミル株を売却済です。
ただ、このままだと1,200円を超える水準で株価推移すると、TOB不成立になる可能性もありますね。
どういう場合にTOB不成立になるのか?
①買付下限株数の未達成
TOBが成立するには、25,660,500株(所有割合65.87%)以上が応募される必要があります。この条件を満たさなかった場合、TOBは不成立となります。TOB価格(1,150円)と市場価格(現在1,200円超)の乖離が大きい場合、TOBに応じる株主が減少する可能性が高まり、応募数未達になる可能性はありそうです。
②オアシス・マネジメントによる条件引き上げ
香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメントが12月にマクロミル株を新規取得し、大量保有報告書を提出しました。オアシスがTOB価格を不当と判断し、反対を表明したり、条件の引き上げを求める可能性があります。また他の大株主と連携し、TOB応募を阻止する戦略を取る可能性もあります。
③大株主による反対
マクロミルの経営陣はTOBに賛同していますが、主要株主が同様に賛同するかは不透明です。賛同しない場合、買付下限を満たせずTOBが不成立となる可能性があります。
まとめ
マクロミルのTOB買付期間が2025年1月17日までに延長されたのは、オアシス・マネジメント社がTOB発表後に新規に大量の株式買付を行ったことからTOB買付価格1,150円よりも高値で株価が推移しているためです。現在の株価推移と主要株主の動向によっては、TOB不成立の可能性も十分に考えられます。TOBを成立させるためにTJ1による買付価格の引き上げや交渉などの調整が行われる可能性もあります。今後の動きに注目したいです。
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